【】メルセデス代表、ホーナーのF1復帰に関する複雑な心境を明かす「F1には悪役も必要だが…」アルピーヌ株をめぐる策略は否定
4月4日
メルセデスF1チーム代表トト・ウォルフは、レッドブルの元代表であるクリスチャン・ホーナーは近い将来にF1関連のフルタイムの役割を得て復帰することを目指していると認めつつ、それについて複雑な思いを抱いていると認めた。『AP通信』のインタビューに応じたウォルフは、ホーナーについて「かなり多くのガラスを割ってきた」と表現し、レッドブル在籍最後の数年間に見せた振る舞いが、狭いF1社会のなかで影響を残していると語っている。
■「復帰を目指すだろうが、影響は残っている」

ホーナーの将来的なグランプリ界復帰について、ウォルフは「自分のなかでも気持ちは半々だ」と認めた。また、ホーナーの過去のコメントについて、ウォルフや周囲の人々がいまも忘れていないことをにおわせるように、「物事を口にすれば……」と何かを言いかけて途中で言葉を止めた後、「あれが彼の人生そのものだったし、最もよく知っている世界だ」として、かつての因縁の相手がパドックへの復帰を試みる可能性は高いとの考えを示した。
■アルピーヌ株取得をめぐる競争は否定
さらにウォルフは、売却対象となっているアルピーヌF1チームの24パーセントの株式について、メルセデスが取得を検討しているのは、ホーナーの動きを阻止するためではないかとの見方を否定した。
ウォルフは、「我々がその株式について検討していることと、クリスチャンとは一切関係がない。アルピーヌ株の購入をめぐって、私とクリスチャンの間に争いがあるという話は作り話だ。そんなことを投資判断の基準にするのだとしたら、それは非常に残念なことだ」と語った。
そのうえで、「我々はいろいろな角度から検討しているが、まだ結論は出していない。それが理にかなっているかどうかを見極めたい」と説明している。
■「F1には善玉も悪玉も必要」
ホーナーとの舌戦を懐かしく思うかと問われたウォルフは、ここでも「気持ちは半々だ」と答えた。そして「このスポーツには個性が足りなくなっている。彼のキャラクターは明らかに非常に物議を醸すものだったが、それはスポーツにとって良いことでもある」と述べた。

さらにウォルフは、友人であるフェラーリ代表フレデリック・バスールとの会話として、「私はフレッドに、F1には『善玉と悪玉、そして醜い存在』が必要だと言った」と明かした。
「いま残っているのは善玉と醜い存在だけで、悪玉はいなくなった……」
■「同じ目標を共有する相手にはならない」
ホーナー個人への感情について、ウォルフは「彼が自分にとって味方、あるいは目標を共有できる相手になるとは思わない」と明言した。ただその一方で、「最も強い苛立ちや怒りを感じていた時でさえ、どんな最悪の敵にも親友はいるのだと自分に言い聞かせる必要があった。つまり、彼にも何かしらの良さはあるはずだということをだ」と認めている。
将来的にホーナーと友人関係になれるかと問われると、ウォルフは「これほど長年にわたる競争関係がなく、さらに時間が流れていたなら、食事をしながら一緒に笑うこともできたはずだ」と語った。

そのうえで、「あの年月はあまりにも濃密で、激しかった。そして、彼がなぜああしたことをしたのか、いまでも理解できない出来事があった」と振り返った。
「彼が復帰への道を見いだすのか、またどんな役割で戻るのかは分からない。もちろん不幸を願っているわけではないし、彼が成し遂げたことは正当に評価すべきだ。あれほどのことを成し遂げたチーム代表は多くない」
「何が起きようとも、どんな結末になろうとも、彼がF1に戻ろうが戻るまいが、自分はそれを落ち着いて受け入れられる」
(GrandPrix.com)

